売る楽しみ、売れる喜び

伝えたいことや自分の備忘録として書いていきます。

職人型と感覚型【開業・創業】

開業・創業のお手伝いで関わらせて頂いた事例で対称的なものがありましたので備忘録として記録したいと思います。

 

事例として挙げるのは次の2つの事例です。簡単に説明します。

1.特定商材に絞った飲食店の事例

創業者は40歳前後の男性で、家業が当該商材を扱っていたことから技術・経験については相応のものを有しており、こだわりも強く、テストマーケティングの一環でイベント出店をした際にも好評の声を多く得ていた先です。

2.予約制の美容室(創業者は30歳前後の女性)

創業者は30歳前後の女性で、美容系の専門学校を卒業してからは、途中結婚・出産などで仕事から離れた時期もありながら、一貫して美容業に従事しており、転居を機に美容室の開業を志したもの先です。

 

どちらとも、銀行からの融資を受けて資金調達は済んでおり、前者は開業目前、後者は開業間もないといった状況の時に思ったことを書きます。

 

【飲食店】

商材への思い入れやこだわりが強く、どういったメニュー構成にするかをひたすら考えていたそうです。そういったものをどう形にしていくか、そんな話をしていました。

その後、想定ターゲットや店外販路の獲得、機材の発注などを行い、店舗の内装も建設業者に依頼するところまで進んでいました。開店2週間前に訪問すると一通りの改装はされているものの特段の変哲もない店舗でした。

話を聞くと、どういう商品を売るかを考えていて、どんな店舗にするかをあまり考えていなかったとのことでした。

 

【美容室】

創業前から顧客を掴んでおり、相談時から特段問題なく滑り出せるだろうと考えていた先です。創業後に店舗に行ってみると、店名のイメージから連想される雰囲気が店内に広がり、お客様が心地よく過ごせるような工夫がありました。創業前からこんな店にしたいという思いがコンセプトとなり、それを体現している、そんな印象を受けました。

 

表題に挙げた職人型が前者、感覚型が後者といった位置づけなのですが、お客様に選ばれるために何に主眼を置いたか、主眼を置いた理由、顧客に理解してもらう工夫がそれぞれ違います。

前者は商品に重きを置き、それは飲食を通じて喜んで欲しいから、ただし来てもらったお客様が商品を飲食する以外の面では現状非常に弱い状況にあります。

その理由は端的に言うと、お客様が来てよかったと思ってもらう理由や演出が欠けているためです。お客様が店内でどう過ごすか、飲食をしてどう思うかは諸処の演出や工夫によって印象が変わります。その点が開店前ですか、欠けている状況にあり、それに早めに気付けたことは今後プラスに働くことと思います。

 

後者は顧客に重きを置いています。それは自身が得た体験によるもので、培った技術や経験を活用する以上に雰囲気づくりが大切なことを知っていたからこそ、開業前より店舗のイメージをどうするか考え、そのための資金計画、設備計画を組み立てていました。

そして具体的に話が進み、開業後は中々予約が取れない繁盛店となっており、元々一人で行う計画であったものが、スタッフを増員して営業を行っています。

 

創業計画を作成することは言うまでもなく大切なことです。

ただし、創業計画自体は基本的に文字ベースでイメージが可視化されたものではありません。いかに優れた計画であっても、それをどのように顧客に届けるのかという視点が欠けると、顧客に届かない、届いても刺さらないものとなりかねないものと思います。

計画段階で、想定顧客および販路と商品・イメージ(本体・包装など)、顧客への認知施策を準備しておくことは重要です。

何にしても創業当初は商品がいくら良くても顧客に届かなければ意味がないので、滑り出しをよくするためにも、イメージも含めて計画を膨らませて頂きたいと思います。